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2017/08/23 05:29 |
プライド


U2というバンドがある。
ボーカルのボノ、ギターのジ・エッジ、ベースのアダム、ドラムのラリー。
1980年にアイルランドから登場したこの4人組は、卓越した演奏力はさることながら、
ボノの書く、貧困、宗教、国家といった社会問題に切り込む歌詞が反響を呼び、瞬く間に世界的バンドとなった。
そんな中、1984年に「Pride (In the Name of Love)」という曲が発表される。
この曲はマーティン・ルーサー・キング牧師に捧げられた曲であり、彼の功績を讃えた曲だった。
それまでも様々な団体から圧力や脅迫を受けていたU2だったが、
特に全米ツアーが決まった後は、KKKを始めとする人種差別主義団体から、大量の脅迫状が届いた。
その内容は、アメリカに入国したら射殺する、Prideを演奏した場合ボノを射殺する、といったものばかりだった。
ツアーの中止も検討されたが、メンバーたちは
「路地裏の倉庫で練習してたときから、俺たちには失うものなんてなかった」
そう言ってツアー実施を決めた。

アメリカに入ると、空港で待っていた地元の警察から、銃撃されるならL.A.だ、との警告を受ける。
「ご丁寧に死の宣告をどうも」ボノは返した。体制の象徴である警官に大勢で警護してもらうという皮肉も少し可笑しかった。
ツアーが始まり、U2は大小様々な嫌がらせを受けながらも、全米を回り続けた。
そしてついにくだんのL.A.。警備のチーフが駆けつけ、タレ込みによれば明日のライブがヤマだ、と告げた。

ライブ当日、出番を待つメンバーの元に、スタジアムの警備から不審者を確保したとの連絡が入る。
銃を持ち込もうとした人間が複数、取り押さえられたとのこと。スタジアム内にライフルが持ち込まれる可能性も指摘された。
これにはメンバー、スタッフとも青ざめ、ライブ中止、せめてPrideをセットリストから外すことが提案された。
しかし、ボノはなんとしてもPrideを歌うと決めていた。

いよいよステージに上がり、熱狂的なパフォーマンスを繰り広げたU2。
問題のPrideを演奏し始める。メンバー4人にかつてない緊張が走る。
ボノは力の限り歌った。

 一人の男が現れた、愛の名の元に
 一人の男が現れ、そして去った
 一人の男が現れた、正すため
 一人の男が現れた、覆すため
 愛の名の元に


スタジアムには数万人の観客。見晴らしは良く、自分はステージの中央に立っている。
撃つならこの曲の間だろう。殺そうと思えば簡単だ。
ボノは迫る死を意識し、今までにない恐怖を感じた。
その時、客の中で何人かの男が不審な動きをしたように見え、ボノは思わずしゃがみ込んだ。
いよいよ殺される、ボノは目をつぶったが、歌声だけは精一杯張り上げた。
そして曲も後半に差しかかり、ボノが恐る恐る顔を上げると、目の前に1人の男が背を向けて立っていた。
アダムだった。
彼はベースを弾きながらボノの盾となって仁王立ちしていたのだ。

「あの夜、あそこで見たヤツの背中を、俺は一生忘れない」
2006年、3度目のノーベル平和賞候補に選ばれたボノは、そう語った。





今日は時間がなく

「コピペ」でごまかします


人生のプライド

大事だね。




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2010/11/19 12:41 | Comments(0) | TrackBack(0) | 青春ソングシリーズ

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